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5月  食肉の需給動向

  • 執筆者の写真: Y Sakuyama
    Y Sakuyama
  • 12 分前
  • 読了時間: 8分

連休も明け、新年度がスタートして早くも一ヶ月が過ぎました。新社会人や新たに環境が変わった方はこの時期少し疲れが出てくる頃かもしれません。なんとなく体がだるい、それは5月病かもしれません。体調管理に注意して今月も乗り切って行きましょう。

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畜産物(食肉)の需給予測及び需給動向



食肉の需給動向には、食肉の需給及び枝肉卸売価格等の図表を掲載しております。

以前に掲載しておりました需給動向等の情報については下記リンクをご参照ください。





情報提供:農畜産業振興機構 畜産振興部 

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農林水産省公表



情報提供元:農林水産省公表

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牛の細胞を増やしてステーキ肉を作る、着実に進化する「培養肉」の世界


牛の細胞を試験管などの中で増やしてステーキ肉を作る―。SFの世界のような技術の開発が進んでいる。大阪・関西万博では培養細胞で作られた縦横15センチ×9センチメートルの2枚の“培養肉”が展示された。食料生産に伴う環境汚染を抑えつつ、増え続ける世界人口を支えるたんぱく質の確保は難しい課題だ。製造環境を制御できる培養細胞は手段の一つとなり得る。(梶原洵子)


筋肉・脂肪調整、「霜降り」再現


万博で展示された培養肉は、大阪大学や島津製作所、伊藤ハム米久ホールディングス、TOPPANホールディングス、シグマクシス、ZACROSが設立した「培養肉未来創造コンソーシアム」が作製した。これまでにない大きさだ。


まず、和牛から採取した細胞から筋肉や脂肪の素になる細胞を作り、培養して増やす。次に細胞と細胞同士をくっつけるたんぱく質を混ぜ、注射針のような装置に入れる。そして、たんぱく質を固める働きのある酵素が入った液体に注射針を差し込み、針を液体から引き抜きながら細胞を注入すると、細胞などが縦方向に並び、細胞の繊維ができる。この繊維を束ねたものが培養肉だ。筋肉繊維や脂肪繊維の配分を調整して霜降り肉も作れる。


阪大の松崎典弥教授は、「現在の装置は10時間程度で展示した大きさの肉に必要な繊維を作れる」と話す。今後の装置改良も想定すると、細胞から肉を作る速さは現実的なものだ。ただし、今は筋肉などの素になる細胞を作る「分化誘導」に時間がかかるという。


培養肉の官能評価を行ったところ、「かむと繊維がほぐれる食感は実際の肉に近い」と松崎教授。繊維を束ねて肉を作る方法は、肉の組織構造から着想した。電子顕微鏡で肉を観察すると、たんぱく質の鞘(さや)の中に筋肉の細胞が詰まっている。これをまねて、近い食感を実現した。


これに対し、「香りや味の成分は少なめだった」(松崎教授)。生後数年の牛の肉との若さの違いが、味の差になったと考えられる。一方、脳機能の維持などの健康効果が期待される「オメガ3脂肪酸」が培養細胞で増えていた。通常の牛肉には含まれない成分だ。


「培養肉は、先行する海外製品のように植物素材と混ぜた安価なものと本格的なものに二極化するだろう。培養の工夫で細胞に特定の機能成分を出させ、食感も本物を目指す。そうでなければ、細胞で作る意味がない」と松崎教授。目標価格は2030年に高価な神戸牛と同等の100グラム当たり4000―4500円と設定した。


現在、コンソーシアムは17者で活動しており、松崎教授は「興味がある企業はぜひ参加してほしい」と呼びかける。多様な技術を組み合わせ、高機能な培養肉の実現を目指す。

鶏由来「生きたまま」作製


このほかにも、大学では本物に近い培養肉を目指す研究が進む。東京大学の竹内昌治教授らの研究グループは独自開発の培養装置を使い、鶏由来の細胞を培養して内部まで生きたままの厚さ2センチメートル、重さ約11グラムの培養肉を作製した。かみ応えや風味も改善した。


培養装置は、極細の中空糸を均等に並べて細胞組織の内部にも栄養や酸素を送り込む仕組みとした。栄養が行き渡ることで、肉の風味に関わるアミノ酸は増えた。また、筋肉を構成する細長い細胞が中空糸に沿って整列することで、かみ応えのある肉らしい食感になった。製法の工夫で、将来、1キログラム程度の培養肉を作製できる可能性もあるという。


また、竹内教授は、異なる手法を用いて日清食品HDと共同で培養ステーキ肉の開発にも取り組んでいる。


培養細胞から作る食品は肉だけではなく、鶏や魚もある。実用化に向けて安全性などのルールを議論する消費者庁は、これらの食品を「細胞培養食品」として議論している。

スタートアップのインテグリカルチャー(神奈川県藤沢市)は、アヒル由来の細胞を用いて細胞培養食品を生産している。現状では水分量の多いペーストの状態で収穫されるため、他の素材と組み合わせた新たな食材としての利用を想定する。


実用化へルール整備・正しく知る


海外では植物由来素材との混合品ではあるが、細胞培養食品を購入できる国もある。日本はルールを審議しているが整備のめどが立っておらず、実用化で後れを取っている。よく分からない食品を怖いと思うのは普通の感覚だ。ただ、輸入に頼る日本は買い負ければ食料不足に陥る可能性があり、何らかの方法で国内生産を拡大しなければならない。これを頭の隅に置き、まずは細胞培養食品などを知ることが重要だ。【情報提供:日刊工業新聞

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米牛肉先物が最高値 牛丼はコメ高と「二重苦」に


米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引される食肉加工向けの生牛先物(期近)相場は現地22日に1ポンド2.11ドルとなり、過去最高値を3週ぶりに更新した。直近で安値をつけた7日から6%上昇した。米国内での需要に底堅さがある一方、生産は低迷しており上昇傾向が続いている。


牛肉の先物価格は2日に1ポンド2.10ドルの最高値をつけた。トランプ米大統領の相互関税発表を受け一時2ドルを割り込む水準まで下落したが、慢性的な供給不足が意識されて買い戻され、上昇基調となっている。


米農務省(USDA)が16日公表した2025年の牛肉生産量見通しは前年比1%減の267億ポンド(約1200万トン)。牛が自然増減するサイクルの底にあたり、干ばつによる飼料不足などの要因もあって飼育頭数はおよそ70年ぶりの低水準になる見込みだ。トランプ政権の関税政策によって米国内でカナダ産やメキシコ産の流通量が減り、自国産の需要が強まるとの観測も相場の押し上げ材料になっている。


米国産牛肉は日本国内では吉野家ホールディングスなど牛丼チェーンが大口需要家だが、米国産バラ肉(ショートプレート)の卸値は現在1キログラム1200〜1300円程度と高止まりが続く。牛丼チェーンに供給する日本の商社と米国の生産者との交渉では生産コスト高などで価格が下がりづらくなっており、日本側が調達量を抑制し始めている。USDAによると1〜2月の日本への輸出量は前年を6%下回った。


牛丼チェーンを巡っては牛肉のほかコメなど各種原材料も高騰し、収益を圧迫している。松屋フーズは22日に「牛めし」の価格を引き上げた。原材料高が長引き、各社の価格改定は今後も続く可能性がある。【日本経済新聞より】

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ハラール食品 農水省「消費者の部屋」で展示


農林水産省は5月12日~23日、ハラール食品について紹介する展示を東京・霞が関の農林水産省北別館1階「消費者の部屋」で開催。ハラール食品を試せる企画も用意している。


イスラム法で「許されたもの」を意味するハラール。例えば豚肉やアルコールは口にすることを許されていないため、食べることができない。日本の農林水産物・食品の世界への輸出増加、日本国内のインバウンド増加に伴い、「ハラール食品 」への需要・関心が高まっている。

展示では、ハラール食品とは何か、国内で製造されているハラール食品や地方農政局における取組等を紹介。また、展示期間中はハラール食品を身近に感じられるよう、農林水産省庁舎内地下1階にある「あふ食堂」でハラールフェアを実施。ムスリムフレンドリーののラーメンやカレーを提供するほか、農林生協総合売店では全国各地から取り寄せたハラール商品を販売する。


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気になるニュース


九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク


農産物の物流を手がける福岡ソノリク(佐賀県鳥栖市、園田壽俊社長)は5月7日、福岡国際空港国際線旅客ターミナル1F 「農家の直売所 Wafood Airport店」で動物検疫検査代行サービスを開始する。シンガポール人の旅行者が九州滞在中にスーパーや精肉店で購入した九州産の和牛をシンガポールに土産として持ち帰ることが可能になる。


6日本とシンガポールは2016年の二国間協定で、和牛をお土産として持ち帰ることが可能になっているが、協定の存在は知られていない。そこで、福岡ソノリクは空港の農家直売店を活用し、多くのシンガポール人旅行者に仕組みを知らせ、お土産として和牛を持ち帰ることが、九州を旅先に選ぶ理由の一つとなる仕組みづくりをスタートするもの。

旅行者はスーパーや精肉店でお土産を目的に購入した国産表示のある商品と購入を証明するレシートを持って「Wafood Airport 福岡空港店」へ立ち寄り、簡単な申請と検査を受けるだけでシンガポールへ持ち帰ることが可能となる。現地到着後の面倒な申請手続きも不要となり、"和牛がシンガポール人に人気のお土産"となる道が開かれる。対象便は福岡発シンガポール直行便SQ665(午前10時出発)で、検疫代行サービスは無料で提供される。

同社は検疫検査代行サービスをセットにしたお土産用の冷凍和牛をWafood Airport福岡空港店で販売するため、現在パートナー企業と商品の選定を進めている。この取り組みで産地・生産者の輸出参加と収益向上を支援し、地方創生2.0を推進する新たな一歩となることを目指している。


【主な輸出条件】

・(牛肉、牛肉製品、豚肉、豚肉製品等)一人当たり5kg以内、30個以内。

・(鶏卵)日本国内で食用として市販されている製品で日本産の鶏、牛又は豚由来であること(製品に「国産」と表示があっても外国産の食肉を使用している場合は輸出できない)

・日本から直接シンガポールに個人消費用として持ち込む(国際郵便、国際宅配便による輸送を含む)ものであること【情報提供:農業協同組合新聞】

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